それで質問なんですが、借入金を返済したらもちろん経費に入れていいんですよね?
ただし元本部分は経費になりません。
お金は出て行っているのに!?
元本と利息
「借入金を返済したら経費になりますか?」
これは納税者の方から頻繁にいただくご質問です。
そして言葉を尽くして説明してもなかなか納得してもらえない質問のひとつでもあります。
そこで今回、あらためて詳しく確認していきましょう。
借入金を返済するときのことを考えてみます。
まず、毎月の返済額というのは元本部分と利息部分とに分けられますね。
先に結論を言うと、元本部分は経費にならず、利息部分のみ経費となります。
元本部分は経費にならない
返済額のうち元本部分は経費とすることができません。
なぜなら「借りたものをただ返しただけ」だからです。
と言ってもピンとこない方がいらっしゃるかもしれませんね。
返済時には現実にお金が出て行っている(キャッシュアウトしている)わけですから、経費にできないと言われても納得できないかもしれません。
そのような方は別の切り口から考えてみましょう。
借りた当初のこと(お金が入ってきたときのこと)を覚えていますか?
あくまでもイメージ図ですが下図をご覧ください。
このように、お金が入ってきたときに売上(収入)として計上しているなら、出ていくときにも経費として計上することが可能なように思えます。
しかし今回のような借り入れの場合はこうはなりません。
融資を受けて現金が入ってきたときのことを思い出してみましょう。
そのタイミングで、入ってきたお金を売上(収入)として計上したでしょうか?
(そこに税金はかかっていたでしょうか?)
…おそらくそのような処理はしていないし、税金もかかっていませんね。
入ってきたときに売上(収入)として計上していないのに、出ていくとき(返済するとき)だけ経費に計上するのでは、ちょっとおかしな話になってしまいます。
要するに、入ってきたときに売上に計上していないのだから、出ていくときには経費に計上してはいけません、ということです。
(借りたものを返しただけ、というのはそういう意味です)
利息部分は経費になる
一方、元本部分とは異なり利息部分は経費として計上することができます。
利息というのは借りた金額それ以上に、プラスアルファで支払っているものです。
(純粋にお店が負担している部分です)
入ってくる部分がなく出ていくだけですから、支払った金額がそのまま経費として認められます。
まとめ
・借入金の返済額は元本部分と利息部分に分けられる
・元本部分は経費にならない
・利息部分は経費になる
わかったような…
わからないような…
資金繰りに困らないよう利益がしっかり出せる経営体質を目指していきましょう。
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