あらためてインボイスとは？
インボイスとは正式名を「適格請求書等」といい、必要な資格を備えている（必要な事項が記載された）請求書という意味でした。
それでは、皆さんがいつも発行している請求書に何を記載すればインボイスとして認められるのか、詳しく見ていきましょう。
インボイスの記載事項
国税庁のパンフレットによると、インボイスに必要な記載事項は次のとおりとされています。
出典元：国税庁ホームページ
①適格請求書発行事業者の氏名 又は名称 及び登録番号
まずは請求書の発行者（つまり、あなたご自身）の氏名です。
「又は名称」というのは、法人の場合は名称を記載してくださいという意味ですから、個人事業者は気にしなくて大丈夫です。
そして登録番号（インボイス制度における登録番号のことで、事業者ひとりひとりに個別の番号が割り振られる）も記載しなければいけません。
この登録番号については別記事で詳しく解説しますが、事前に税務署へ申請して番号をもらっておく必要があります。
②取引年月日
何月何日に取引したかの日付です。
③取引内容（軽減税率の対象品目である旨）
何の取引をしたのか（何を販売したのか？どんなサービスを行ったのか？）の明細です。
軽減税率（8％税率のこと。食料品などに適用される）の対象品目がある場合には、それが分かるように目印を付けます。
④税率ごとに区分して合計した対価の額（税抜きまたは税込み）及び適用税率
税率と、税率ごとの合計額を書きます。
現在の日本の消費税率は10％と8％の2種類しかありませんから、この2つに分けてそれぞれの合計額を書きます。
合計額は税込みでも税抜きでもどちらでも構わないということですから、ユルくて助かりますね。
軽減税率（8％）の対象となる取引がなければ、10％の合計額だけ記載すればＯＫです。
⑤税率ごとに区分した消費税額等
10％と8％の消費税の合計額を書きます。
こちらも軽減税率（8％）がなければ、10％のみを記載すればＯＫです。
⑥書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称
請求書を渡す相手の氏名（法人の場合は名称）のことです。
請求書に宛先（相手先）を書くのは、これも当たり前のことですよね。
最後の壁（ラスボス）は登録番号
①～⑥のうち、インボイス制度が始まることによって新たに追加される項目はどれでしょう？
答えは①（登録番号）と⑤（税率ごとに区分した消費税額等）の2つだけです。
それ以外の項目は現行のルールでも請求書への記載が必要とされているため、特段気にする必要はありません。
また⑤（税率ごとに区分した消費税額等）についても、義務化はされていないものの、利便性の観点からほとんどの請求書に記載されているのではないでしょうか？
こう考えてくると、私たちが最も注意すべきは①の登録番号、ということになります。
登録番号を事前に取得し請求書に記載しておかないと、インボイスを発行できないという事態が起こってしまうのです。
番号の取得方法については、あらためて解説していきます。
まとめ
- インボイスの記載事項は合計で６項目ある
- 新たに追加されたのは「登録番号」と「税率ごとの消費税額」
- 請求書作成ソフトで請求書を作っている人はソフト会社が対応してくれるため安心だが、エクセルや手書きなどで請求書を作っている人は要注意
ありがとうございます！
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