個人エッセイ

気持ちに寄り添う、の本当の意味

今年の税理士試験。
合格発表は12月13日です。
この時期になると、私はいつも思い出すことがあります。

悔しくてやりきれない思い

税理士試験受験時代のことを思い返すと、合格して喜んだ年のことはあまり覚えていません。
反対に不合格になって悔しい思いをした年のことは鮮明に覚えています。
どうしてそうなるのでしょうね?
不思議な気もしますが、人間ってそういうものなのかもしれませんね。

さて。
私は基本的に恥ずかしがり屋なので、人前で絶対に泣かない(というより泣けない)性格です。
しかし税理士試験に落ちたときだけは、どうしても悔しさをこらえきれず人前で泣いてしまったことが何度かあります。
専門学校の先生とか、家族とか、友人とか、当時お付き合いさせていただいていた彼女とかの前で。
(その節は大変ご迷惑をお掛けしました。特に先生とか迷惑千万ですよね。。学校の受付まで来て泣かれるんですから。。)

今にして思えば、それだけ必死に努力してきたからこその悔し涙だったんだろうな、という気もします。

隣で一緒に涙を流してくれた

そのように私が感情的になっても、しっかりと私の気持ちを受け止めて優しい言葉を掛けてくださった皆さん。
そんな方々には心から感謝しています。

その中でも、私の心をとても軽く、楽にしてくれた方がいらっしゃいました。

その方はお喋りが大好きで普段は本当によく喋る方だったのですが、私が泣いた日だけはひと言も発することなく、じっと話を聞いてくれていました。
本当にひと言も話さず、静かに最後まで聞いてくれました。
そして最後の最後に一緒に涙を流してくれたのです。
まるで自分のことのように。

それを見たとき。
私は自分の心がすーっと軽くなっていくのを感じました。
言葉に表すのは難しいのですが、本当にすーっと水が流れるように心が軽くなっていったのです。

百の言葉より一つの涙

私はそのとき思いました。
本当の意味で「人の気持ちに寄り添う」ってこういうことなんだな、と。

言葉なんかなくてもいい。
何も言ってあげられなくていい。
苦しんでいる人や悲しんでいる人がいたら、ただ近くにいて同じ感情を分け合ってあげるだけでいい。

それだけで人は救われるんだ。
そんな大切なことを学びました。

もう会えなくなってしまいましたが、私は今でもその方を心から尊敬しています。
これからは私自身が他人に対してそういう振る舞いをしてあげられる人間にならなきゃいけないと、そう思っています。

まとめ

感情を分かち合って、人の痛みを和らげられる人間になろう

編集後記

税理士試験の合格発表にかこつけて、なんだか悲しいお話になってしまいスミマセン (;^ω^)
受験生の皆さんの合格を心からお祈りしています!

そして私は元気です!!
季節も進み、すっかり秋めいてきましたね。
今年もあと少しです。
がんばっていきましょう ( ´∀` )!

ABOUT ME
税理士 瀬口 徹
東京都府中市を中心に活動する税理士・宅地建物取引士。 個人の方の確定申告を応援します! 詳しくは → プロフィールへ
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